世界遺産の温泉・温泉津の薬師湯は、日本温泉協会の天然温泉の審査で最高評価の「オール5」を受けた100%本物のかけ流し湯温泉です。自然湧出で源泉脇。しびれるような心地良い「生の温泉」は、体を芯から温めてくれ、免疫力アップや未病対策に好評です。オール5は山陰では薬師湯だけです。

湯婆婆ブログ

老年医学とは何か(その2)

投稿日:2014年03月07日 / 記事カテゴリー:

「老年病学とは何か」は、東京大学の秋下教授の著書「薬は5種類まで」の
第一章の冒頭に書かれています。

この2日間、その内容の一部をご紹介しましたが、ブログの愛読者から、
「続けて紹介して欲しい」とのことなので続けますね。 

それでは・・・「その2」の始まり。

 

「若い人や成人に対するように、臓器ごと、診療科ごとに診ていたのでは、
その人の全体像がつかめません。高齢者の場合は体全体の機能の衰えを
踏まえた上で、総合的に見ていかなければならないのです。

老年病学は診療科の枠を超えて、その人の体全体を診ながら最適な予防、
治療を考えていく学問です。(中略)

高齢者には高齢者特有の症状があります。それらをひっくるめて、
「老年症候群」という言い方をしています。
「老年症候群」とは高齢者とは高齢者に特有、かつ高頻度に認められる症候で、
包括的な対処をするものをいいます。

つまり認知症から始まって、尿失禁、頻尿、難聴、便秘、不眠、嚥下障害、転倒など
さまざまなものをひっくるめて「老年症候群」と呼んでいるわけです。

この「老年症候群」は、記憶にとどめておいてください。老いたら必ずなる、
というのではありません。
ひとつひとつの症候は関連がありますし、後で「薬の多剤服用」の弊害として、
この「老年症候群」が生じることを詳しくご説明します。

 とにかく今までは、こうした病気に対して尿疾患なら泌尿器科、難聴なら耳鼻科、
転倒なら整形外科と言ったように個別の診療科で見ていたのですが、
東大の「老年病科」では、これら「老年症候群」をまとめて診察し、高齢者の体に
起きるリスクに対して、「トータルな」取り組みが出来ないか、を模索し追求しています。」

 

世界的に高齢者が増えてきている昨今、日本は世界的にも高齢者政策・対応の先輩として、
この老年医学に取り組む医療関係者、またこの秋下教授が提唱される「老年医学」が
広まっていくことを期待したいと思います。